依頼者 50代女性
相手方 兄(長男)
分野 遺言・相続(遺言無効・遺留分)
解決期間 約8ヶ月
担当弁護士 池田 佳謙

ご相談内容

50代女性からのご相談でした。お母様が亡くなった後、兄(長男)が「母の遺言書がある」と自筆証書遺言を提示しました。

内容は「全財産を長男に相続させる」というものでしたが、お母様は晩年に認知症の診断を受けていました。遺言を書いたとされる時期に本当に判断能力があったのか、強い疑問を持ってのご来所でした。遺産総額は約6,000万円にのぼりました。

弁護士の対応

1. 医療記録の調査

お母様の介護認定資料・診療録・介護記録を取り寄せ、遺言作成時期の認知機能を詳細に調査しました。

2. 筆跡鑑定の実施

遺言書の自筆の真正性を検証するため、筆跡鑑定の専門家に鑑定を依頼しました。

3. 遺言無効確認の調停申立て

医療記録と筆跡鑑定の結果をもとに、家庭裁判所に遺言無効確認の調停を申し立てました。

4. 遺留分侵害額請求の通知

調停と並行して、仮に遺言が有効と判断された場合でも遺留分(法定相続分の2分の1)を請求できることを相手方に通知し、交渉の幅を広げました。

解決結果

  • 医療記録から遺言作成時期に認知症が中等度であったことが判明
  • 相手方が譲歩し、法定相続分(2分の1=3,000万円相当)での遺産分割に合意
  • 裁判に至らず調停で解決
  • 適正な相続分を確保

担当弁護士からのコメント

遺言書があるからといって、その通りに従わなければならないとは限りません。遺言作成時の判断能力に疑問がある場合は、医療記録の調査によって遺言の有効性を争うことが可能です。また、遺言が有効であっても遺留分の請求ができます。「おかしい」と感じたら、まずはご相談ください。