依頼者 60代男性(長男)
相手方 弟2人
分野 遺言・相続(遺産分割・不動産)
解決期間 約4ヶ月
担当弁護士 池田 佳謙

ご相談内容

60代男性からのご相談でした。お父様が亡くなり、遺産は自宅不動産(評価額4,500万円)と預貯金800万円。兄弟3人で相続することになりました。

長男である依頼者は実家に同居しており、自宅の売却は何としても避けたいとお考えでした。しかし他の兄弟2人は「不動産を売却して3等分にすべき」と主張し、話し合いは完全に平行線となっていました。

弁護士の対応

1. 不動産の適正評価

不動産鑑定士に依頼し、自宅不動産の適正な時価評価を実施しました。固定資産税評価額ではなく、市場価格に基づく公正な評価を行うことで、兄弟間の信頼を確保しました。

2. 代償分割の提案

自宅を依頼者が単独で取得し、他の兄弟にはその代わりとなる代償金を支払う「代償分割」の方式を提案しました。

3. 代償金の支払いプラン策定

代償金の支払い原資として、住宅ローンの借り換えと既存の生命保険の活用を組み合わせたプランを策定。無理のない支払い計画を示すことで、他の兄弟の同意を得ました。

4. 遺産分割協議書の作成

合意内容を遺産分割協議書として正式に書面化し、全員の署名・押印を取得しました。

解決結果

  • 代償分割で合意成立
  • 依頼者が自宅を単独取得
  • 他の2人にそれぞれ代償金1,400万円を支払い
  • 預貯金800万円は3等分
  • 自宅を売却せず兄弟関係も良好に維持

担当弁護士からのコメント

不動産が遺産の大部分を占める場合、「売却して分ける」以外にも代償分割という選択肢があります。大切なのは、全員が納得できる公正な評価と、実現可能な支払いプランを提示することです。兄弟間の関係を壊さずに解決できたことが、この事例の最大の成果です。